ローマから特急電車で、「ナポリ」へ!
ナポリは、ローマ、ミラノに次ぐ、イタリア第三の都市で、南イタリア最大の都市です。…とはいえ、ローマから到着すると、温暖な気候からか、ゆったりとした雰囲気がただよい、海岸に出るとその穏やかな雰囲気はより一層強くなります。
過密が問題になりつつあるとはいえ、太陽とイタリア一といわれる、陽気な人々の街ナポリは、ローマともまた違った環境を楽しむことができます!
1.世界遺産「ナポリの歴史地区」へ!
ナポリの歴史地区は、幾つかの建築物がまとまって登録されています。ナポリ中央駅から地下鉄でムニチービオ駅で降りて、地上へ上がると、すでにそこは広々とした「ムニチービオ広場」。すぐ海の脇には「ノオーボ城」が。そこはすでに、世界遺産エリアなので、そのまま「卵城」まで一気に徒歩で廻ってしまいましょう!
バスもありますが、市内は渋滞も多く、待てどもこないこともありますので、この地域では、次々と文化遺産がでてきますので、片道は歩きで、片道はバス等の方法でもよいでしょう。
◎ 「ヌオーボ城」(アンジュー家の城)
このお城は、私たちがイメージするヨーロッパのお城のイメージそのもの。重厚な円筒状の塔があり、高い石壁で囲まれています。正面右の壁は、ルネッサンス様式の傑作のひとつと言われている凱旋門があります。ビビりの私は中に入るのが少し怖いような…、と思っていたら、中には気の良いご年配のボランティアガイドさんが、素敵な笑顔で迎えてくれました!(安心)そのボランティアガイドさんは、すでに何十年もこのガイドボランティアをしており、本当に熱心にお城の説明をしてくれ、このお城を愛してやまない、といった感じです。(より安心)
中には、そのお城の海側の建物に入ると、1階には礼拝堂(パラティーノ礼拝堂)がありますが、お城の地下の状況がわかるように、展示も工夫されていて、時には説明にお城の地下はお墓としても使われていた、と「ここです。。。」と見せてくれたりもしました(やはり、ちょっと怖い気も…)お城の2~3回は市立美術館になっていてナポリの彫刻や青銅、絵画を見ることができます。海側の風景は本当に素敵です。写真を撮るのも忘れずに!
◎ 王宮→サン・カルロ劇場→プレビシート広場へ
ヌオーボ城のやや隣には、王宮が見えてみます。17世紀に建てられたものらしく、内部は王宮歴史的住居博物館になっていて、かなり豪華な空間が広がっています。素晴らしい絵画も多く、特に王家の肖像画が飾られている「玉座の間」は立派なお部屋になっています。こちらも重厚な建物です。
そのさらに近くには、イタリア三大歌劇場の一つ「サン・カルロ劇場」が見えてきます。三つの歌劇場は、一つはミラノのスカラ座、もう一つはローマのオペラ座、そして、ここサン・カルロ劇場。残念ながら、当日の演目はなかったのですが、いつかは三大歌劇場すべてで、オペラでも見たいものです!
そして、そのまま海の方へ向かうと、そこはプレビシート広場。かなり大きな広場で、王宮の正面とサン・フランチェスコ・ディ・パオラ聖堂に囲まれた場所です。列柱が連なり、多くの人々が賑わっています。ただ、気を付けたいのは、この広場では観光客を狙ったスリが多発するところでもありますので、バック等の管理はしっかりと!
◎サンタ・ルチア→卵城
サンタ・ルチアは、見事、風光明媚!ヴェスヴィオ火山に透き通るナポリ湾、まさに絵葉書のよう!とはこういうことをいうのでしょう。奥にみえる「卵城」に向かって進んでいきます。ゆっくりと時には防波堤で休んだり。ローカルの人が釣りをしてたり、日光浴をしていたり、ゆったりとした時間を過ごせます。ヌオーボ城から王宮・・・、とみている間にかなり足も疲れているハズ。ここでゆっくりと、休んでいきましょう。そういえば、日本人でも知っている人が多い、「サンタ~~ルチ~~ア~~♪」の歌はナポリ民謡で、このサンタ・ルチアの美しさを歌い上げたもの。この風景、歌いたくなります♪
海岸線を進むと卵城が目の前に!でも、不思議な名前のお城ですよね。これにもいろんな言われがあるらしいのですが、最も有名なのは、魔術師が城に埋めた卵が割れるとき、ナポリに災いが起きるといわれているところから、「卵城」の名前が付けられたとか・・・。この「卵城」も中になにがある、というわけでもないのですが、城壁内部の城の外側の道から、えんやこら上がっていくことができます。ところどころに、テラスのようになっていて、写真を撮っている観光客で賑わっています。こちらもかなり重厚な感じで、高所恐怖症に加え、閉所恐怖症の私にとっては、少々ビビりながら登っている感じではありました。ただ、そのテラスからみるナポリ湾は本当に素敵!ぜひ、内部にも入ってみてくださいね!
もう1点。海岸線の遠藤から、この「卵城」に入るとき(城門の入り口)手前の右側にお洒落なレストランがあります。ここのデザート、めちゃうま!!!ぜひ、お試しを!
2.時間がない人は、「国立考古学博物館」か「国立カポディモンテ美術館」へ!
美術系がお好きか、考古学がお好きかにもよりますが、美術館では、代表作「磔刑図」(マザッチョ作)や陶磁器の数々をみることができます。考古学博物館は、世界でも屈指のギリシャ・ローマ美術をベースにした博物館!私は考古学を選びました!
いつもの通り短時間特急旅ですので、サンタ・ルチア地区からバスで一気に地下鉄の駅に戻り、そのままムセオ駅へ、ゴー!さすが、考古学博物館のある駅です。すでに、駅からヘラクレス像が飾られていたり、考古学を感じさせつつ、尚且つ近代的な駅。さすがイタリア。駅でも感嘆しながら、博物館へ。
この博物館はかなり広いので、私は警備員?ガイドさん?に、お目当ての「アレクサンドロ大王の戦い」の写真を見せて、その場所を一気に目指しました。その場所は、やや隠れるような部屋の中に。う~ん、やはりパワーを感じます。大昔の教科書にでていたアレクサンドロのモザイク画。・・・感動しながらも、
そもそもこのモザイク画は、紀元前333年のイッソスの戦いを描いています。古代ギリシャのマケドニアの王であった、アレクサンドロス3世とペルシャ軍を率いるダレイオス3世の戦い。もちろん、マケドニア側が大勝するわけですが、このモザイク画の人々をよーくみてみると、現代のアニメにもでてきそうな精悍なお顔立ち。紀元前100年に書かれたとは驚きです。2000年以上も前に書かれてるのですよ!!!パワーがあるのも当たり前ですね。負けなしアレクサンドロス大王ですから!!!ぜひ、このパワーを感じてみてください。